社内ゾンビになりかけブログ

日系大手化学メーカーに1X年勤務し、ゾンビ化しつつある人

配属後しばらく④

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 息苦しさが日々、増していった。

 

 ブログ主の開発品よりもよほどレベルの低いものが、中試スケールの製造に進むのに、ブログ主の開発品は未だ、「それ何の役に立つの?」で止まっていた。同様に、部署の先輩たちの開発品も製品化に向けて進むことはなかったが、それを問題視している様子もなかった。違和感が抑えきれないレベルに達していた。

 

 当時ブログ主は、材料開発以外に、別のプロジェクトにも参加していた。それは、ある生産機で起こる不具合を解決するためのプロジェクトであったが、そのプロジェクトを通して初めて、別の部署の方々と一緒に開発を進めていく経験をした。

 

 プロジェクトリーダーは当時のブログ主とは別の研究部署の部長であったが、仕切っていたのは、それもまた別の部署の課長であった。プロジェクトの打ち合わせではいつもこの人の罵声が響いていた。普通、所属部署が違えば、例え新入社員でも直接叱責することは少ないのだが、この人はそんなのお構いなしであった。実に、ブログ主も会議の場で一人だけ立たされたままドチャクソな叱責を受けたことが何度もあった。後に知人にその経験を話したらドン引きされたのだが、当時のそのプロジェクトではそのような光景は日常茶飯事であった。

 

 一方、この鬼のような課長に対峙するため、プロジェクトに妙な一体感が生まれていたのも事実であった。ブログ主が発表に詰まった時、全然関係ない部署の先輩がフォローしてくれたり、別の部署同士でも実験を分担してできるだけ早く終わらせようとしたり、当時所属部署は”自分のことは自分でやる”の方針だったので、とても新鮮であり、「組織っていいもんやな・・・」という思いが胸に芽生えていた。