社内ゾンビになりかけブログ

日系大手化学メーカーに1X年勤務し、ゾンビ化しつつある人

日系メーカーの配属先

 ブログ主は日系メーカーの研究所で働く管理職である。

 最近、採用活動にも関わるようになったのだが、学生から質問で多いのが「配属先は選べますか?」というものである。

 人事はこの質問慣れてますからね。「希望はお伺いします。ただ、100%ご希望に添えるとはお約束できないのですが・・・」と答えるのを聞いて学生がなぜか満足そうな顔でうなずいてたりするんだけど、それって希望は聞かねえってことなんだが?

 多くのメーカーでは、配属先は内定後、身動き取れなくなったところで通告される。メーカーの場合、研究所・工場は地方にあることが多い。理由はリソースや原料調達の観点やら土地が安いからとか色々あるが、とにかくこれは国内外問わず同じようになっている。*1

 でも、学生の心はピュアだから、都心に研究所や工場があるメーカーを目指してしまう。自分がそこに配属できるわずかな可能性を信じて。

 具体例を挙げると、シャンプーや洗剤、界面活性剤などの化成品、化粧品事業などを手掛けるK王さん、墨田区にキレーな研究所があって、就活生はここを見ると「・・・好き///」ってなっちゃうんだけど、そういう学生に限って、栃木や和歌山の研究所に配属されがちである。しかも、栃木の研究所の所在地見てみ?芳賀郡だからね?宇都宮市とかじゃないからね?

 まあK王さんくらい、就活生からの人気が高ければ、稚内研究所でも八丈島研究所でも学生集められるかもしれないけど。*2

 でも、理系に学び、研究者や技術者を目指すのであれば、一部のコンピュータサイエンス的な分野を除いては、地方勤務になることは避けがたい現実だと思って受け止めてほしい。「これだから日本は・・」って話ではなく、万国共通の話で。

 確かに、配属ガチャで地方勤務になったショックは大きいかもしれない。車の運転ができないことは死に直結する。どこに行っても社内の人間と鉢合わせになる。デートは街道沿いのスシローや牛角になる。県内の主要都市に出るのが一日がかりになる。学生時代の彼女とは破局する。幸いに結婚にこぎつけたとしても、嫁が地方になじめず子どもと実家に戻ってしまい単身赴任になる。高卒地元採用の同僚の安キャバクラとパチスロの話に付き合わなくてはいけない。などなど。

 でも、少なくてもその地方では「エリート社員さま」としてドヤ顔できるし、金は貯まるよ?だって使う先ないもん。

 だから学生諸君、地方配属を恐れずに、飛び込んでみてほしい。そもそも大学選択で理系学部を目指した時点で、あなたの地方勤務は決まっていたのだから。

 めんどいので終わり。

*1:海外の研究所に訪問する場合も、空港から車で3時間くらいガタボコ道走ってゲボ吐きそうになってようやく到着し、面談が15分で終わる、ということがある

*2:ちなみに、そんな研究所はない